知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

フレキシブルに対応するということは何も計画しなくてよいということではない

勤務先会社は土日祝日(のみ)が就業規則上の会社休日で、それ以外の例えばお盆休みとか正月休みとかの祝日以外日は基本的に年次有給休暇の一斉使用になる。おかげで4月の有休付与と同時に6日間とか持って行かれるので特に転職したての有休日数が少ないころはかなりキツイ。それが一部で不評なのかどうなのかよくわからないが、ここ2年ほど、祝日をこの手のところに振り替えて出勤日にするということが一部されるようになった。

で、(前置きが長くなったけど)この春分の日は、お盆休み8/16に振り替えられていたので出勤日だった。私は3/20-21と某所の合宿で、この手の合宿は大抵金曜日設定で、要は議論と会合を夜中までやって、翌日は帰ってくるだけが前提となっている。今回は、21日が祝日だったので、木曜-金曜に設定されたわけだけれど、上記した事情で出勤日だったため、そのまま会社に直行した。

会場が東京ではなくて(まあ合宿だし)勝手が違うこともあって、あまり深く翌日のスケジュールを事前に考えずにいて、朝起きたときに気分で決める程度の気持ちでいたところ、いざ帰りの新幹線の予約をしようとしたら見事に満席が続いて1時間後のしかもひかりの1番B席しか空いていないという。うわ、何この混雑。って、ここで世間は三連休の初日だったということに気がついた。

よくよく考えると、以前にも弁理士会の夜の会合のために金曜日に品川に宿泊して朝適当に起き出してそのままふらっと帰ろうとしたら世間は連休でやはり新幹線の予約が取れずまったく同じような経験をしたのはおそらく1年も経っていない(多分9月の連休だよ・・・)。全然学習していないな。

なにしろ東京出張の回数が多いので、JR東海のエクスプレス予約を常用していて、予約は直前まで可能だし変更も無料なので、予定が固まるまでというか、当日の行動がほぼ終わってさあ帰ろうという段になるまで予約をしないというのが半ば習慣化してしまっている。普段の出張時なら特にそれで予約が取れないなどということもないのであまり困らないので。。。金曜日の夜はさすがに取りにくいのであらかじめ予約するようには心がけているけれど、それも忘れることがしばしば。なんとも行き当たりばったりなやり方をしているものである。

私は別にもともと無計画な行き当たりばったりな性格というわけではないので、その昔はもっとあらかじめ計画を立ててそれに沿って行動していたのだけれど、いつのころからか、その場になってから調べても取り返しがつかない事態になることが激減してしまったため、すっかり『前もって考えて実行時は考えずに計画に沿って動く』という習慣を失ってしまっていたのだ、ということに遅まきながら気がついた。

確かに、その場になってから調べても間に合うことは間に合うし、大した損失はないように思っていたのだけれど、よく考えてみると、今回のように覆水盆に返らずの事態になることは稀だとしても、経路を調べるとか、当日の動きを考えるだとかいうことをその場の思いつきでやってもあまり記録しないものだから、記憶に残っていなくて、当日までに何度も検索を繰り返しているし、当日も動き方がよくわからなくて出発してから検索をしていたりする。この調べ物にかかっている重複した時間って積み重なるので実は馬鹿にならないのではないかと思い至った。当日の出発時刻を決めるために事前に最低一度は調べているわけで、それをきちんとした形で残しておけば再度調べる手間は省略できるし、当日また同じことに頭を使うこともない。

どうせなら、往路を調べたときに復路の予定も考えて調べて予約も同時にすれば後は一切どうしようかと考える必要もないわけで、いままでをよくよく振り返ってみると、この『どうしようかな〜』に結構な時間とエネルギーを繰り返し使っているのだ。驚き。単純に、翌日休日気分を満喫?したくてあらかじめ決められたスケジュールに縛られるのが嫌な気がしていただけなんだけど、別に予定を変えるなら予約の変更をすればいいわけで、何も全然まっさらにしておくことはない。

その場で決められる、フレキシブルに行動できる環境というのはとても快適だと思うけれども、だからといってそれは無計画に過ごすことに直結するわけではないんだよな、としみじみ思ったことだった。

というわけで、今後の泊まりの出張は、ちゃんとアポが入ったときに出発から帰宅までの見通しを立てて、それに沿って必要な予約を入れ、調べた経路はちゃんと記録してEvernoteに入れておくことにする。今まで手帳に時刻は書いたりしていたんだけど、毎回調べ直していたりしたのは、おそらく書くときの自分が考える『これで必要十分だろう』と思う情報量よりも見るときの自分の方が必要とする情報量が多いということで、特にどうしてそう決めたのかという周辺情報がまるで足らないということが分かってきたので、できるだけ色々な情報を一覧できるようにノートにしておこうと思う。

ま、家に帰るまでが遠足、じゃなくて出張ですから。