知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

英語のこと

先日訪れたブログで、アメリカに5年住んで研究者をしていたけれど英語が苦手という話が載っていた。精神的に負担を感じるということだ。

私も似たような感覚を持っている。カナダに5年半いて、その間大学にも通って試験を受けたりもしていたし、日常生活もまあ支障なく送っていたわけだけれど、電話会議やミーティングで英語でディスカッションをしようと思うと言葉が出てこなくて出てこなくて大変ストレスが溜まる。

先ごろ発見した英語上達サイトで、英語能力のレベル分けが紹介されていた。

レベル1
 英語の訓練をまったくしていない段階。学校で漫然と授業を受けてきただけ。一般的日本人のレベル。TOEIC300台どまり。
レベル2
 大学受験時代英語の偏差値が70を超えていたり英語がかなり得意でその上多少の実践的訓練に手をつけたレベル。TOEIC400〜500くらい。
レベル3
 コミュニケーションの用に足る英語力の入り口。スピードや表現はかなり限られているものの、実のあるコミュニケーションが取れ始める。TOEICは600突破。
レベル4
 英会話がかなりでき、英語のできる人で通る。読みも英字新聞などがかなりのスピードで読めるようになる。留学が可能。TOEIC700〜800台。
レベル5
 英語で仕事、生活の会話全て流暢にこなせる。英語圏で暮らしても障害ほとんど無し。英語を話すことで疲れない。ネイティブ・スピーカーがスピードを落とさずに対等に話しかけてくるようになる。新聞・雑誌・ペーパーバックを寝転がって楽しんで読める。しかし、複数のネイティブ同士の非常にカジュアルな会話の中に投げ込まれたり、早口でぞんざいな発音で話される映画やテレビドラマを見たりすると半分程度しかわからない。英文を書くと構文的にはほぼ正確だが、冠詞、前置詞の間違いやネイティブからみると不自然な文体が混じる。TOEICは900点〜満点。
レベル6
 発音や表現にかすかなエキゾティズムが漂うが、ネイティブ・スピーカーと全く同レベルで話すことができる。TOEICなどのテストで測定することはナンセンスなレベル。
レベル7
 すべてにおいて母国語と同じレベル。

レベル5だけ詳細に引用したのは、私自身が一応ここのレベルに属するから。但し、「読み・書き・聞く」に限定。読む方はスピードに不満があるもののそれほどストレスを感じないし、書くのもまあとりあえず困らないレベルだと思う。聞くほうは気を抜くと聞き取れないこともちょいちょいあるので、障害がまったくないとはいえないが。

一方、話すとなると、本当にいちいち詰まって出てこない。電話会議も部下にしゃべらせてつい日本語で横から補足してしまうという体たらくである。上記サイトによれば、こういうタイプは、英語を話すための回路が作られていないということらしい。疑問なのは、回路を作るための努力を明示でしている人なんてほとんどいないとおもうのに、回路ができているタイプ(英語力の割にコミュニケーションが取れる人っていますよね?)とできていないので会話に四苦八苦するタイプがなぜ存在するのかということなんだが、それに対する答えは得られなかった。

私の場合、カナダにいたときはそれなりに会話もしていたと思うのだが、これはそういう場に身を置いていたので無理やり多少なりとも回路が形成されたということか。で、帰国して数年場がないものだから回路が閉じてしまった、ってこと?まあカナダ時代も議論ができるレベルに話ができたかといわれると疑問ではあるのだが。

で、ここで20日からの米国出張。付け焼刃もいいところだと思うが、この状態をほっておいていいわけはないので、上記サイトのお勧めに従って、回路作りをしてみることにした。中学の文型テキストを買ってきて、瞬間英作文をする。日本文を読んで、その場で一瞬で英語に直すというトレーニングである。中1のはじめからしているので、もちろん簡単な文ばかりである。が、やってみると、これがすんなり出てこない。こりゃ普段の会話で言葉が出ないわけである。考えないと出てこなかったり、面白いのは、冠詞のまちがい、三単現のsのつけ忘れ等はこのレベルからもあるということ。英文を見ればもちろん理解できるし、書くときにはほぼ間違えないというレベルのものであっても、口に出すときにはぐちゃぐちゃになってしまうというのが実感できる。

とりあえず、しばらく継続してやってみることにする。半年くらいで初期回路が完成ということだが、長いなぁ。