知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

相手の都合とこちらの都合

ライセンス交渉を継続している会社に当社側の修正契約案を送ったら、速攻で返信があった。曰く、

10月1日に当社は契約案を送付した。この条件で締結するためには11月末日が署名期限だと前々から通知している。見当する時間はこれまで十分あったはずだというのに御社は期限ぎりぎりの今になって大幅に修正を加える変更をしてきた。大変遺憾であり、当社が呑めない条項が多く含まれている。

あのね、契約を自社に限りなく有利ながちがちのドラフティングをして提示してきたのは御社ですよね。こちらは、別に急いでライセンス取らなくてもいいかな、と思っていたし、特許の有効無効を検討していたわけですよ。有効性が確認できて技術的範囲に入るとされる可能性が高いと判断して初めてライセンスを取得するという話になるわけで、順番として最初に契約条件を検討するって言うのはないでしょう。

11月にどうしても契約締結したいっていうのはそちらの都合であって、当社はべつに急いじゃいないわけ。条件を引き上げるといってさんざん脅かしているんだから、もう少しこっちの事情や都合も汲むべきじゃないの?通常は、期限は切るけれども大体の合意ができればその後サインするところまでがちがちにタイトに組んだりしませんよ〜。

と言ってやりたい。まったく。

まあ、確かに本件は規模が大きかったのと、技術的に微妙な線だったのとで自分の判断軸が定まらなくてちょっと他の件より動きが鈍かったんだよね。結果最後の今になってドタバタしているというのはその通り。かといって、相当不利な条項を期限のために呑むというわけにも行かない。

というわけで、ちょっと凹んだ。

週明けに電話会議なんだけど、憂鬱。おまけに、拠点間と先方をつなぐことになるな。電話のこっちで自社側の相談ができないというのはあまり好きじゃないしやりにくいし不利にもなるんだけど、さすがにまたしても週明けに東京支店に来るのはムリ。息子の三者面談もあるし・・・。