知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

ドイツ特許訴訟セミナー

特許庁委託、ジェトロ主催の標記セミナーに行ってきた。

現職では、幸か不幸か欧州での訴訟に遭遇したことはなく、まったく知識も常識も不足しているというか全然持っていない状態なので、全体像を見せてくれそうな案内を頂いて早々に申し込んだ次第。

講師陣に、ドイツ連邦特許裁判所長官(Ms. Beate Schmidt)、ミュンヘン地方裁判所判事(Dr. Oliver Schön)、弁護士(Dr. Dirk Schüßler-Langeheine)を揃えて、無効審理と侵害審理のダブルトラックを堅持しているドイツの仕組みをそれぞれの裁判所での運用を含めて説明、さらに代理人の立場でどうするのかの実践的な説明(しかも日本語で!)、さらにはパネルディスカッションを用意して簡単なケーススタディで時系列を追いかけることまでする、という非常に豪華で充実したセミナーだった。

パネルディスカッションでは、侵害品を発見し、ミュンヘン地裁で訴訟を起こす、被告は対抗として特許無効訴訟を起こす、一審で侵害判決が出る、その後特許裁判所で特許は有効との判決が出る、というケースで説明がなされたけれど、特許が無効となる場合の方が複雑になると思われるので、こちらのケースにも触れてもらえるとなお良かったかな、と思った。

個々の講義については、色々へぇ〜と思うところがあったので、個別にエントリを起こすつもり。

ということで、今回のエントリは前振りです。お楽しみに?!