諸般の事情により、今年の7月1日付けで法務を配下に持って来て、法務と知財の両方を見ることになっている。従前法務部の下に法務と知財がグループで同居していたときと大きく変わらないように見えて、相違点は、レベルが部でなくて課であること(さらに上に「管理部」なるものがあるので)と、マネジャが法務畑でも仮置きの偉い方でもなく知財側の私であること。
法務畑の上司がいた頃には知財のことが分かっていないから/こそ/なのに、の無茶ぶりに思うところがいっぱいあって未だにトラウマだったりするのだが、逆の立場に自らを置いてみると中々痛いものがある(苦笑)。
中に入って初めて見えてくることがなんと多いことか
私は知財の中では相当法務寄りを歩いてきた方だと思うし、法務クラスタの方々とも交流は多いし、割と親和性が高いと自負もしていたのだけれど、やっぱり外から見ているのと中に入るのとではずいぶん違うわけで。入ってくる契約審査や相談事項の幅広さとか、今まで全く縁がなかったコンプライアンス活動とか、!!となることも色々。
予想としては、こうしたこれまで見えていなかったものが正式にレポートラインに入ることで一挙に押し寄せるのでは、と思っていたのだけれど、実際にはそんなでもなくて、2ヶ月弱が経過した現在、そろそろジワジワ効いてきている感がある。人事発令から社内に浸透するにはそのくらいかかる、ということなのかもしれないけど、直接相談が入ってくるケースが増えつつある感じ。
相談者のパターン
面白いのは、こうした相談事項が私宛に直接入ってくるケースにいくつかのタイプがあって、一つは、これまでもよく知っていて、仕事上も接点があった方々で、こうした方は元々「知財だからそれは法務に聞いてよ」と言われつつも「隣にいるんだからちょっと教えてくれたっていいじゃないの」とばかりによろず相談を持ち込んでこられていたので、となれば発令によって聞くことに何ら障害がなくなったので喜び勇んで?何でも聞いてくる、というタイプ。
もう一つは、法務の役職者、という機能に向けて相談してくるタイプで、「法務に相談しろと言われた」系に多く、そこに座っている人が誰でも同じように質問してくるのだろうと思われる。直接知らない方々(これまで接点がなかった部門とか人)が多い。
さらには、これまで接点もあったし、知財のことをちゃんと聞いてきていた方々の中には、法務への質問をこれまでと同様に担当者に向けて、私にccを入れるとか、その逆とかで発信されるケースもあり、これは、こういうことが裏で進行していた?のかという発見があったりして興味深い。
相場観
いずれにしても、案件との距離の取り方とか、相場感とかいうのがずいぶん違うというのが実感で、これらに慣れて使い回せるようになるにはもう少し時間がかかりそうである。