知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

東京出張のおかげで

2週間間が空いた今回の東京出張は、直前に泊まりになった。やっぱり間が空いちゃうと色々停滞するんだよねぇ・・・。空気が感じられないのが今ひとつ。影響がなさそうであるのだ。

さて、1日目、予定通りの部内打合せ。色々見せ方の問題はあるし、修正事項もあるけれども、おおむね方向として問題がないということになり、種々のブラッシュアップをして来週の出張時に戦略室を入れてミーティングをすることになった。要は特許の出願権利化計画の実効性の検証なんだけど、今の目標件数を維持してこのまま10年持って行くと、5年目くらいから予算も人員も今の3倍強になっちゃうんですがいいですか?(いいわきゃないだろう、馬鹿野郎。といわれるのは目に見えてるんだが)というしろものである。

んじゃどうするか、というのはまあ次のステージで。

午後からはいくつか懸案を片付けた後、弁理士会の研修所の会合。会員の義務研修にかかる各種審査を行うところ(なので内容は部外秘)。通常通審査をこなし、全体の議論もさくっと終わり。

帰りに霞ヶ関の書原によったところ、久しぶりに特許関係で読んでおきたいと思う本に何冊も出会ってしまい、あっというまに大荷物(と大枚の支払)になったので、郵送してもらう。

特許法 (法律学講座双書)

特許法 (法律学講座双書)

これ、知財関係者の間で話題になっていたのは知ってたんだけど、あんまり頭に引っかかってなくて。『工業所有権法(上)』の全面改訂だったのね。ついに他の法域は断念して名実ともに特許法にしちゃったのか。と思いましたです。でも、この『工業所有権法(上)』の初版が出たとき、全体像がとても明快に説明されていて、興奮して読んだ覚えがあります。今回も楽しみ。

法律学講座双書 工業所有権法〈上〉特許法

法律学講座双書 工業所有権法〈上〉特許法

著者の幡鎌 博先生は、ブログをずっと拝読していて、いつも興味深く読んでいます。特許制度が産業の発達の手段としていまでも適切なのかどうかについては、ずっとぼんやり疑問を持っていて、その答えの一つがここに書かれているのではと期待しています。20年以上知財業界でメシを食っていてなんですが、費用対効果一つをとっても、実施しないライセンス専業の会社の増加をみても、限界に近づいているようなきがするわけですね。EPOがその手のことを言っていたとは知りませんでしたが。

とまあ、その他にも何冊か購入し、頼まれていた買い物をしに東京駅へ。残念ながら完売で完遂できなかったのだけれど、この夜は急に決まったこともあってお一人様満喫だったので、引っ越しの疲れが溜まっているのを癒そうとリフレクソロジーに行き、夕食を済ませてホテルへ。早々に就寝。

翌日は、商標関係の引き継ぎのために種々の情報共有の打合せ。全面的に引き継ごうと思うとなかなか大変である。担当者が変わらないからと高をくくってたんだけど、この際色々整理もしないと、というのはあるし、全然事情がわからずに管理・指示者はできないし、ということで、それなりの分量。おまけに色々案件の進捗はあるし。

午後からは、かねてからお願いしているグループの特許管理一元化について調査報告を聞きに弁護士事務所へ。そういう用件だと上司に言ったら

それはいちどちゃんと話を整理して聞かせて下さい。

と例によって凄まれた(とほほ)。まだどういうストーリーで行くのが最適なのかが自分の中で定まっていなくて困る。この状態では絶対にしっかりとした説明ができない(話すそばから破綻する)ので、勝ち目?がないんだけどなぁ。

一通り調査報告を聞いた後、今後の進め方について議論して合意。月末までにある程度の形を提示してもらうことにする。

そのまま知財系飲み会へ。なぜか今回はTwitter上で参加表明が盛り上がり、いつにない賑わいに。延べ人数20人超えたと思う。何が起きたのだ?というような状況でびっくりだったが、もちろん大変楽しかった。TL上でおなじみの方に初めてお会いできたり、久しぶりの方もあり、隔週でがっつり開催してもらってる『マスター』に感謝。