知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

大型新人

私をリアルでご存じの方は既にご承知の通り、5月から中途採用募集をかけていて、めでたく1名採用が決定し、8月1日付で入社された。業界歴は数年と浅いが、弁理士資格保持者で、人生経験はそこそこ積まれているという方である。

1日が月曜日だったため、いきなりフルで1週間働く羽目になったわけである(ちょっとお気の毒だ)。1日は人事主導のオリエンテーションで4時頃まで、その後職場配属となった。30分くらいかけて、通常の企業知財業務の種類(例の6種類)の説明から入り、当社の知財部門がそれをどのように分担してやっているか(組織から担当まで)、その中でどんなことを担当・経験してもらいたいかを一通り説明して初日終了。

前職が特許事務所勤務で、その前も普通の企業勤務経験のない方なので、とりあえず早急に「会社」というものに慣れてもらう必要があり、中でも、「当社のスタイル」になじんでもらう必要がある。開発の実際とか、製品のあれこれとか、取引のやりようとか、販売のなんちゃらとか、社内の人々の生態とか。とりわけ当社の場合、発明が自主的に提案されてくるなんてことはまずなくて、現場まで出かけていって、影も形も見当たらないところにむかってこの辺ありそうじゃない?と声をかけ、周りはこんな状況らしいよ?と調べてみたり、一緒になって盛り上げてみたり、どうも気分が乗らなくなって来ているときはつついてみたり、などと大変手間がかかる状況なので。

特許事務所に持ち込まれるのは、通常いかにそれが体をなしていないレベルのものであったとしても、何らかのアイデアくらいにはなっているし、中小さんであってもそれなりにモノが既にあったり、考えていることがそれなりにまとまってきているから特許事務所に相談に来ているわけで。そのあたり、当社のような企業内の状況はずいぶん違う。

でも、そこに手間をかけて一緒になって育てていくところに企業知財の醍醐味もあるわけだし、事情を知るには開発とがっぷり取り組む発掘系のお仕事が一番。ということで、即戦力で中間処理とかに使い倒したいところを我慢しつつ、当グループの「発掘人」たるベテラン氏にお預けする。彼の指導の下、1つの事業部を主力担当してもらい、色々慣れていただこうというもくろみである。

と、事前に発掘人氏にはお願いしておいたので、もう2日目から手取り足取り懇切丁寧に指導しつつ万全の巻き込みモードに入っている。このあたり、本当に教育指導に向いている方だと感心する。細かいところまで気が回るし、様子を見つつ、仕事の与え方も加減して進められる。私は大枠のことを語るのはできるけれど、なにぶん徹底的に気が回らない(ほんとに女子力低いし)ので、いわゆる教育係にはまったく向かないんだよねぇ。管理職はできるが教育担当はできないというか。

ともあれ、そんな中、既に東京支店にも出張に行ってもらい、ブレストも経験し、その議事録も書いてもらい、特許事務所の相手もし、帰ってからその後のフォローもやり、と盛りだくさんであった。本日は、金曜日でもあり、近隣のイタリアンで歓迎会。ちょっと席が離れていたのであまり話ができなかったが、そつなく喋る方でもあり、早晩慣れて一人で動けるようになるだろうと思っている。

しかし、歓迎会だったし、会場もけっこう評判の良い店で、昨日の帰りの新幹線などは、打ち合わせの開放感もあったにもかかわらず、今日のためにビールを我慢したというのに、乾杯のビール3口で受け付けなくなり、食事も前菜・サラダ・ピザの途中で脱落。胃が痛くなってきて途中ほとんど眠っていたというかなんというか。
昨日ビールを飲んでいたらきっと悪酔いして気持ち悪くなっていたに違いない・・・。

一緒に限界モード突入している一蓮托生の彼は普通に飲んでたし(昨日のビールを我慢した甲斐があったよねぇ)、結構な量を食べていて、平常モード復帰中、という感じに見えてちょっと悔しい。どうも『このつづらは決して開けてはいけません』と注意書きしてある虎の子のエナジーリザーブ備蓄にも手をつけてすっからかんに使い尽くしてしまったらしく、一晩二晩寝倒したくらいでは備蓄を回復する程度が関の山、平常のリザーブの方にまで行き渡らず、一日働くとまたしてもHP=0状態。おかしいなぁ。宿屋に泊まったら完全回復のはずなのに、ポーション1個分くらいしか回復してない気がする、ってところ。

よくよく思い出してみるに、ここまでカラッケツに使い込んでしまうと、体ががたがたになって、あちこちバランスが崩れるもんだから、平常に復帰するのに半年単位で時間がかかるんだよねぇ。しまった・・・。これじゃ2年前の二の舞じゃん。回復して1年くらいたったので忘れてたよ。参ったな。回復のさせ方、近道を研究します。ってあるんかい??