知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

個別具体的なスキル要件(知財渉外)

4つのスキル要件をさらに分解して、達成度が本人にも周りにも分かるようにしようと試行錯誤。していたら、大項目が4つじゃなくなってしまったが・・・。

(1)ポジションの判断
 ・警告・訴訟案件について、解析結果に基づき、権利の有効性と侵害論の強さを判定できる。
(2)事業への影響計量
 ・警告・訴訟対象製品の売上情報・販売予測情報を収集できる。
 ・警告・訴訟案件の事業への影響を計量できる。
 ・警告・訴訟案件のリーガルコストの見積・費用管理ができる。
 ・警告元・原告について調査を実施できる。
(3)解決策立案・社内調整
 ・自社ポジションの強弱・事業へのインパクト・リーガルコストを勘案して適切な和解条件の立案ができる。
 ・警告元・原告からの和解・ライセンス条件の評価ができる。
 ・訴訟遂行・和解方針について必要な社内承認手続を立案・実行できる。
 ・代理人に指示し、訴訟の各種手続を遂行できる。
(4)外部交渉・指示
 ・方針に従って警告元 ・原告と交渉(直接/代理人経由で)し、適切な条件で妥結できる。
 ・代理人に指示し、訴訟の各種手続を遂行できる。
 ・訴訟に必要な情報の保存を社内に周知し、収集できる。
 ・提出すべき訴訟手続書類のチェックができる。
 ・訴訟スケジュールの管理ができる。
(5)契約判断
 ・妥結した条件がライセンス契約に反映されているか評価できる。
 ・ライセンス契約のチェック(義務・制限・事業への影響等の評価を含む)ができる。
 ・契約締結のための社内手続を立案・遂行できる。
(6)ライセンス管理
 ・ライセンス契約締結の周知・遵守の担保の仕組みを提案・実行できる。
 ・ランニングロイヤルティ報告・支払を実行できる。

さて、いいかげん下期の目標設定をしないと。渉外のミッションは先回のエントリー通りだが、発生したものに対応するのが基本なので、ここに目標を設けるのは難しい。下期中に3件解決、とか、和解金の30%ディスカウント、とか設定しても相手があることだし、個別案件に事情が色々左右されるのであまり意味がない。

ということで、とりあえずスキルアップを目標に設定していくのがいいのでは、という方向になりつつある。