ライセンス交渉中の某社のライセンス部門トップが来日するとかで、まだ交渉がまとまるにはほど遠いんだけど、一応訪問を受けることにした。先方は、とっとと話をまとめてこの日にサインして握手みたいなシナリオを期待していたらしいけれど、そんなの全面的にそっちの条件を鵜呑みにしなきゃムリでしょうが。あり得ないし。
ともあれ、今日も午後から別の会社で商談?で、3時過ぎに終了見込みで、その後当社に来るという話。そしてそのまま本日のフライトで帰国されるとかで、えらいタイトなスケジュールである。それでも訪問して顔つなぎをしようというのはやっぱりさすがというか。
という状況なので、中身の真剣な議論や駆け引きはまったくないミーティングだったのだが、こういうときに何を話すのかというのは会話力と場数と経験と哲学と人格と・・・がいるなぁ、としみじみ思ったことだった。
話題は、その来日トップの出身国(彼はアラブ系で、ヨーロッパの数カ国に住んだことがあり、今の会社がある国に落ち着いたということだった)とか、その会社での働きがいとか、ポリシーとか、性格とか、人員とか、研究開発の状況とか、中国への取り組みとか、諸々質問をし、話を広げていって、興味のある情報を引き出し、こちらの主張したいところに関係するところをさりげなく盛り込んで話を進めていく。
というのが、私がリードしてできたのならいいのだが、これは当社に顧問としてきてもらっている某大手会社を定年退職された方におんぶにだっこした結果。情けないけど、こういう場に居合わせたことがほとんどないので見当がつかないというのが正直なところで。相変わらず英語もついて行かなくて支離滅裂になってしまったしね〜。
でも、とりあえず脊髄反射で英語が出てくるようには訓練するとして、その上では、自分がどうしてこの分野で、当社で働いているのか、この会社についてどう考えているのか、果ては日本の知財政策はどうあるべきか、世界は、といった抽象的なことを日頃から考えておくのがよいのだろうな、とぼんやりと思ったことだった。
たかだか30分ほどのミーティングだったが、わざわざこのために東京支店に来た甲斐があった(色々な意味で)と思う。
※しかし、ほんとに、英語。なんとかしないとまずい・・・。