知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

どんなときに、どんなことについて、どんなふうにメモを取るのか

アイデアをメモする人とログをメモする人

タスクセラピーに参加した。

セラピー自体の感想は、別途書く、かもしれないし書かないかもしれない(まだ消化し切れていないのでよく分からない)。今日のところは、印象に残った冒頭の佐々木さんの話から発展して考えたことについて。

忠実に再現できないのだけれど、おおよそ理解したところでは、世の中には2種類の思考の癖を持つ人がいて(もちろんタスク管理の文脈上でという話なんだけど)、それによって、記録したい(メモを取りたい)ものが全く異なるのだ、と最近(一昨日の話と言われていたけど)気がついた、ということ。

一方は、アイデアで、他方は、ログ=実行したこと(から得られる気づき・フィードバック)。

で、前者のメモは「こんなふうにしたら面白いんじゃないか」とかいうものなので、それ自体がタスクになるということはあり得なくて、GTDで言えば全部「いつかやること」に入っていく。

後者のメモは、それがすなわちタスクになることが多く(何しろフィードバックなので改善提案であることが多い)、いつやるかが決められないことだけが「いつかやること」に行く。

で、前者のタイプと後者のタイプは思考の癖なのであまり相互に変更できないのでは、という話だった。佐々木さん自身は前者のタイプなので、なぜメモにメモしたときの日時を入れるのかさっぱり意味がわからなかった、とのことで、ずっと整然と記録を取る後者のタイプに憧れ?ていたのだけれど、最近になって、これは全然タイプが違うんだ、と理解した、とか。

そこまではっきりきっぱり分かれるのかはよく分からないが(本日その話を聞いたコーチの方々もこっちかな?あっちかな?ハイブリッド?とかいう感じだったし)、どんなときに自分がメモを取るのかというのをその後考えてみたので書いておく。

自分はどちらのタイプなのか

まず、前提として(というのもなんだか変だけど)、私はガジェット大好きでかなりデジタルに移行している方だと思うが、手書きのメモなしで済むようにはなっていない。iPadが出たときに、iPadに手書きメモを取るというのも色々試してみたけど挫折した経緯がある。

で、メモ。

佐々木さんによれば、アイデアを思いついたときにはそれをすぐに大急ぎで書き付けないと逃げて行ってしまうので、殴り書きメモをする、ということで、こうしたメモのいくつかを実際に見せてもらったけれど、確かに殴り書きで(^o^)、読解不能寸前(というか時間が経つとご自分でも読めなくなることがあるらしい)。で、こういうアイデアを思いついたらすぐメモを取れというのは発想法とかの本でも良く出てくるし、そう言われる方は多い。どこでもメモを取れるようにメモ帳とペンを持ち歩くとか、あちこちに(トイレやお風呂にも)置いておくとか。

メモする衝動に駆られたことはない

そう言われてみてよくよく振り返ってみると、私の場合、こういうタイプのメモってしたことがない。もちろん、よくお勧めされているので、試してみたことはある。それ用のメモ帳を買ったことも、あちこちに置いたこともあるし、頑張って?メモしようと試みたこともあるのだが、それこそ思考の癖なのだろう。「これはメモしておかなくちゃ!」という焦燥というか衝動というか熱情というかに駆られるような事態は発生しないんだな。これが。

本日後半で手書きの場合のノートが話題になったけど、私は結構長いことメモノートにB6サイズのRollbahnを愛用していて、それこそどこでも持って歩くし、かなりメモもよく取る方だと思うが、ここに書き付けるのは、もっぱら「人から聴いたこと」のエッセンス。自分でポイントだと思ったことを適当に取捨選択して矢印とか色とか入れながら書く。絵心がまったくないので図解はしないけど(できないけど)、線で関係を示す、矢印を重ねて入れる、というのは頻繁にやるので、手書きのメモでないと追いつかず、デジタルで代用が効かない。

メモする=客観視→恥ずかしくて耐えられない

言われるような思いつき系のアイデアが全く出ないわけではもちろんないのだけれど、それをメモという形で外部化して固定するのはなんというかとても「気恥ずかしい」ので、そもそもメモすることにすごく躊躇してしまう。メモした瞬間に自分の一部ではなくなって客観視できるようになるため、それに耐えられないようで、どれほどそのままメモしようとしてもうまくいかない。そんなたいしたことを考えていた訳じゃないからメモするまでもないとでも言いたそうな感じに頭が働いてしまうようである。

アイデアは発酵させてからアウトプット

で、こういう思いつきがあったときは、しばらくメモとか「大それた」ことはしないで、そのまま自分の頭の中でこねくり回して発散させる。大体思いつくのは移動中が多いのでメモが取れないという事情もあるのかもしれないけど、メモを取りたいと思ったこともない。で、くるくる考えているうちになんとなく収束してくるので、そうなったら、誰かに話すか、どこかにアウトプットする。

このときの「アウトプット」は、最近の感じでは、デジタル=キーボード入力が相性がよいみたい。既にかなり一定の言葉になっていて、どんどん流れ出てくるので、手書きのメモだと思考のスピードに追いつかない。ただ、ここでも一定の枠があった方が出したとたんに逃げていきそうな発想を捕まえるのが容易なようで、この点でEvernoteのノートは自由度が高すぎて「気後れ」してしまい、どうもうまくいかない。テンプレートを用意したいのだが、そこで停滞。

瞬間日記

そういう点では、何度も言及している「瞬間日記」は相性がいい。Twitterでも、思いついたことが直ぐ書けるという点がよくて気に入っていたので当然かもしれない。(Twitterは、でも公開大前提なのでアイデアメモにはさすがに向かず、必ず140字も不満になることがあり、非公開アカウントをそのために作るのもなんか違う気がしてなんとなく今やほとんどアカウントを持っているだけになってしまっているのだが)瞬間日記は、140字にこだわらずに入れているけど、1テーマ以上のことは書かないし、一覧にしたときに見にくいのであまり長いエントリはしない。ただ、瞬間日記は、アイデアメモも入るけど、基本は実行したことの気づきとそこからの発展系が多い。まあ思いつくものの絶対量が気づき系の方が多いんだろう。

Workflowy

最近気に入っているアイデア発展系のメモは、Out-linerで、Workflowyを愛用中。構造化するととてもアイデアが出やすいという特徴があるみたい。マインドマップで苦心していたのが嘘のよう。。これについてはまた別途エントリを起こしたい(と思って早1ヶ月くらいになるんじゃないかしら・・・)。

とりあえず、明日もあるのでこの辺で。やっぱり考えをまとめるのは時間がかかるな(これが最近の悩みのトップ)。