知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

名フィル定期演奏会第362回

この週末は演奏会が2つ。まず、金曜夜に、定期会員になっている名古屋フィルハーモニーを聞きに行った。定期会員2年目なんだけど、ここのところ仕事に押されて(出張になったり諸々)行けておらず、3ヶ月ぶりくらいか?来年の更新時には金曜会員は止めて土曜会員に変更しよう。。。オケを辞めたのでそっちの方が(予め予定すれば)いきやすそうだ。電車のダイヤ改正のせいで金曜だと定時ダッシュしても開演5分前滑り込みにしか着かないしね。

それはともかく、今回の定期演奏会は『ア・ストリング・アラウンド・オータム』と題されており、指揮は尾高忠明氏、ヴィオラソロが今井信子氏。演目は、

リャードフ:交響詩『魔法にかけられた湖』
武満徹:ア・ストリング・アラウンド・オータム
     -ヴィオラとオーケストラのための
エルガー:交響曲第2番変ホ長調作品63

前にも書いたが、定期会員になっていることで一番嬉しいのは、普段は聞かないような曲目を生で聴くことができ、それが案外自分の好みに合致することがわかったりすることである。単発で催される演奏会や外国オケの招聘ものだと、どうしても万人受けする(集客が期待できる)メジャーどころの演目に偏ってしまい、それはそれでよいのだが、時に食傷気味になったりするわけ。

さて、今回の3曲も、ほとんど聴いたことがないものだった。ロシア国民楽派は一応知識として知ってはいるが、あまりどの作曲家も詰めて聴いたことはない。どうもうるさいイメージが先行して(^^ゞ。この魔法にかけられた湖は、非常に繊細でため息が出るような音楽だった。時にはこういうのを聴くのもいい感じ。

そして、もちろん一番楽しみにしていたのは今井信子氏ソロの武満作品の演奏。私の座っている席は、(安さを優先していることもあって)舞台脇の2階席で、演奏者が横や後ろから見えて興味深いのだが、協奏曲になるとソリストはやはり正面を向いて演奏されるため、音が響いてこない嫌いがある。しばらく前にヴァイオリン協奏曲の時はかなり聞こえづらくてこれは来年は席を考えた方がいいかなぁ等と思ったのである。がしかし、今回のヴィオラソロは素晴らしかった。今井氏の持ち味である豊かな音色が余すところなく発揮され、ホール全体を包み込むように響いていた。ヴィオラは楽器の性質上音が籠もりやすく、あまり遠くに飛ばないとされているのだけれど、やはり楽器と奏者の両方が素晴らしいと違うのね。と当たり前のことを思いつつ感動して聴いていた。また聴きたいものの1つとなった(が、その先機会が巡ってくるのかは謎)。

メインのエルガーは、あまり生演奏で耳にする機会は多くないが、それなりに録音は出ているので、何度か聴いたことはある。いかにも?エルガー的な堂々とした作りで元気の出る音楽だな、と思う。

しかし、仕事帰りに演奏会に行くと、どうも雑念が払えないで聴いてしまう気がする。BGMにしてしまっては大層もったいないんだけどな。やっぱり来年は土曜日で正面席にしようかなぁ。