知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

読書って

おおざっぱに言えば、本を読む目的は、(1)楽しむため、(2)知識や気づき等情報を得るため、の2つに分けられる。(2)の情報取得系読書については、仕事上の必要もあるし、それなりに一定量せざるを得ないので継続するのだけれど(インプットですな)、(1)については、そのときの自分の精神状態によって求めるものが変わるというか、許容量がずいぶん変わってくる気がする。

ぶっちゃけていうと、仕事が立て込んできて精神的緊張が高い状態が継続すると、感情を大きく揺さぶられるような系統の読書がきつくてできなくなる。

もともと、感情に訴えるものはひどく苦手で、スリルとサスペンスなんてこの世に存在しなくてまったくオッケーな人で、それが高じて映像系は真から苦手。なぜってあれは感情を揺さぶってそれを楽しむ人のために作られていて、それが嫌だからと言って本のように自分の手で読み飛ばしたりスキップしたりすることが難しいから。昔はそれでも普通の人のようにしてみたくて映画に行ってみたりしたのだが、クライマックスルになると目をつぶって耳をふさいでみたくなり、何しに行ってるんだか状態になるのがいつものことで、あるとき我ながら無理して何やってるんだと思い至り、まったく行かなくなった。

で、読書にしても、ぐいぐいこちらの感情をえぐるような描写の多い現代小説などはけっこう身に堪える(実際体の調子が悪くなったりする)ので、元々あまり好んで読まないのだが、精神的な余裕幅がない状態だと、本当に予定調和系の軽〜い本、ライトノベルとかばかりに走ってみたりして、また、昔読んだ好きな本を読み返すだけになったりする。昔は予定調和系ということでミステリーも結構読んだのだけれど(ミステリーは最後には解決するわけだから、安心して読める。描写があまりえぐくなったり人が死にすぎたりするとあれだが)、段々飽きてきたり、描写に耐えられなくなってきて最近は全く読まなくなっている。

そういえば、予定調和系で、時代劇も好きだったな〜、と最近水戸黄門が終了して時代劇番組がなくなったという話を聞いて思ったりした。あれも安心して見られるからねぇ。

ファンタジーやSFも好きで読んでいた時期があるのだけれど、これらもけっこう深読みさせられたり現実を反映していてきつかったりすることがあって、最近なかなか食指が伸びない。

と、ここまでつらつら書きながら考えていて、古典だったらいいかもしれない、と思い至った。眠っている全集でも引っ張り出してきて読もうかしら。老後の楽しみに取ってあるのだと言い張っているのだが、なかなか信じてもらえないのだけれど。あれ。

さて、手始めに誰にしようかな。ああしかし、そもそも時間的にインプット読書も追いついてないんですけど〜。