知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

コレポンの管理

精力的にブログ更新してたら息切れ。で、本日の知財渉外という記事でも書こうか、と思って書きかけたところ、午前中ひたすらメール・ファイル整理をしていたということに気がついた。月曜は、金曜日に米国から届いていたメールの整理と印刷・ファイルへの綴じ込み作業が発生する。金曜日なのでお互い自分のところにボールが溜まらないようにしようという意識になるためか、割とコレポンが多い気がする。

と、ここまで書いて、「コレポン」って最近余り聞かない・・・と思った。ほとんど通信手段がメールになってしまったので、わざわざコレポンなどと言わなくても、「メールのやりとり」ですんでしまうからだろうか。もともと貿易実務で生まれた略語だと思うが、今や死語だったり?

「コレポン」とは英語の correspondence の略であり、通信や文通など、文書をやりとりすることで、海外の取引先と主に英文の手紙やメールでコミュニケーションを行うことを指す。

ともあれ、この『コレポン』の実行と管理、係争渉外担当としては日常業務のかなりの部分を占めている。代理人と議論し、検討し、指示を出す。まあ電話会議もするけれど、基本はメールでの進行になる。

その昔、初職で担当していた頃は、なにしろ通信手段がFAXと郵便だったので、紙が原紙でそのファイル整理が必須だった。案件が長引いて履歴が溜まってくると、いつ何が起きたか覚えていられなくなるので、インデックスの用紙を作って日付と要約(というかタイトルくらいの短いもの)を書き込んでいた。

いまや、コレポンはほぼすべてメールになっている。検索機能を使えば整理はいらないような気さえするが、実際真面目に担当してみるとそうでもない。まず、画面で読むのは一覧性が悪いので、流し読みをしてざっくり把握する用途なら十分だが、じっくり検討とか比較検討とか前後を見る、とかだと紙の方が優れている。初めのうち真剣に自分の仕事じゃなかった頃は、紙綴じのファイルは作成しないで全部画面上で見ていたのだけれど、自分の担当になってからこれではとてもまともな意思決定ができないという結論にいたり、全部の継続中案件のファイルを作った。途中から引き継いでいるものは自分の手元にすべてのコレポンが揃っていないし、印刷する手間もバカにならないので中途半端な状態のままである。

とはいえ、紙のファイルは物理的な場所に制約される。拠点が2つあって行き来をしながら仕事をしている現状では、紙を原本にしてしまうのも都合が悪い。グループメンバーのすべてにCCを入れるように心がけてはいるが、まだ徹底されているとは言い難く、個人のメールに頼るのも心許ない。メールのままにしておくと、必要なときに検索をかけてもうまくひっかかってこないことも多く、使い物にならない。結局自分の記憶に頼ることになり、いつの時代だよ、という感じになる。
※当社の推奨メーラーはなんとThunderbird(ちなみに推奨ブラウザもIEと並んでFirefox)。Outlookなんてウィルス危険度が高いということで情報技術部門から非サポートを言い渡されている。Thunderbirdは無料の割に優れたソフトだとは思うが、検索機能が優れているとは言い難い。Google並みを求めてはまずいんだろうけど、外部からのメールブラウズのためにGmailで会社のアカウントをFetchしている私は、とりあえずGmail側で検索を書けてヒットさせておいてから、Thunderbirdをピンポイントの日付やタイトルで探しに行くことが多い。

で、メールをファイルとして保存し、それにリンクを貼る形でエクセル上にインデックスを作る、ということを試行中。もう少し楽に管理できる方法があれば是非知りたいのだが、情報技術部門に問い合わせてもいまひとつこれといった答えが返ってこない。あまりここに予算を投入するわけにもいかないし。

インデックスは是非必要で、メールを読み流して日々経過すると、その日のうちにすべてが処理できればいいが、数日持ち越すと、すべきタスクが押し流されて忘れ去られてしまうリスクがある。インデックスで現状が一覧でき、ヒストリー、現状、今後の見通しが把握できればこの手のミスは激減する。

しかし、メールのファイル保存とインデックス作成はことのほか手間がかかるのが難点で、新しい案件について日々こなしていくのはいいが、数年引きずっているものをあらたにやろうと思うと目眩がしそうな量である。自動でできるシステム希望〜。