知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

渉外業務の引き継ぎ

『特許グループ』発足で、知財渉外業務は3ヶ月かけて引き継ぎをしてほしいと言われていたので、まあ案件の進行に合わせて徐々にやっていけばいいだろうと考えていた。9月末に東京支店に出張したときに、引き継ぎ相手の入社(10/4)に伴って、キックオフミーティングをしましょうと言われたので、まあそれなら早めに一度やっておくのがいいかとおもって本日に設定。顔合わせ程度で軽めに考えていたところ、4日になって、

7日に来てもらえるんですよね。どのくらい時間を取っておきましょうか。10時開始ならとりあえず17時まで押さえておいて、早めに終わればそれでよし、でいいですかね。

と部長に言われる。

ええ〜。
(そんなにしっかりみっちりやるならそれなりの資料を準備しなくちゃ行けないじゃないのよ!!)

いまさらそれはちょっと、と言うこともできず、引き継ぎ資料の準備に追われたここ数日。

実際の業務担当への引き継ぎもさることながら、法務部に統合されてからも『当面従来通り』と言われていたので特にまとまった説明を部長に対してもしていないから、どちらかといえば彼に分かるように全体像を説明しておくことで、今後の仕事が回りやすくすることが肝要で。まあ引き継ぐ方としても個別案件をくだくだ説明されて自分で全体像を作っていくよりは、先に大きな話を聞いてから入った方が取り組みやすいことは確かだしね。それにしても私がこの業務を任されたときはだれもそんな親切なレクチャーはしてくれなかったぞ〜、とぼやきつつ。

それでも1年かけて色々案件をこなしてきて、それなりに自分のスタイルもできているし、取り組み方のポリシーも確立している。手順書もいくつか作って、パターン化できるところはそれなりに整えてきたつもり。こうした積み上げの集大成として資料を準備して説明する機会があるのはありがたいかもしれない。可視化することは大切だし、自分が考えていることを知ってもらうのは楽しい。

具体的に準備したことと言えば、

(1)引き継ぎ用のパワーポイント資料
 (2)以降の目次になるような資料。(3)(10)(11)については今回新しく作ったのでこの中に入れた。
(2)これまで当社が経験した全案件の一覧:
 相手方、対象特許、関係製品、費用、時期などの基礎的な情報
(3)(2)のタイプ分けの説明
(4)(2)と当社製品における購入品・自社設計の関係説明
(5)(3)のタイプ別の取り組み方の基本方針
(6)初期の動き方の手順書(今年の初めに作ったもの)
(7)終結時の手順書(この春部下に作ってもらった超詳細なもの。税金関係や社内処理の関係で細かい)
(8)現在進行中の案件の進捗一覧(月次で毎月作っているもの。9月度分)
(9)渉外担当のスキルマップ(ここまで考えてやってたんだというアピール用。作成は今年の初め)
(10)訴訟情報のウォッチング方法
(11)予算と引当金の話

で、案の定、10時から初めて午前中に半分も終わらなくて、午後からも15時を迎えても終わらなくて、その後部長が役員会に呼び出されて席を外したところでみんななんだかお腹いっぱいになってなし崩しに終了した。まあ一通りのことはしゃべり倒したので、あとは個別案件が進行するごとに相談してください、ということにした。ほんとにしゃべり倒した・・・。この話になると止まらないんだな、実は。ポリシーが確立しているので、迷いがないし、主張が鮮明なので。

とりあえず、理解はしてもらえたと思う。当社の置かれている状況、それを鑑みるとこのスタンスで臨むのがベストというところ。

あとはね、今後の私の仕事に繋がる。いかにこれに対抗できる特許を作っていくのか。まあ上にも書いたように、タイプが3つくらいあって、そのうちの1つにしか有効じゃないけど、それでもやる価値はあると思っているので。モグラたたきばかりじゃつまらないもんね。タイプの具体的な話も書いた方が読者の参考にはなると思うんだけど、ちょっとさすがに守秘義務ぎりぎりなので今回はとりあえずパス。

いやはや、予定通りで特に波乱はなかったんだけど、反応も予定通りだったんだけど、やっぱり予想通りものすごく疲れました。はい。息子1号の誕生日だというのにその後も別件で会食して最終のぞみで帰宅。