知財渉外にて

2008年3月~2014年9月までの間、知財渉外ネタを中心に書いてきました。

「アメリカ改正特許法」

4月に受講したセミナー(記事は以下)の講師陣による著書が発行されたとのことで、受講者に献本頂いた。
・AIA完全施行後セミナー その1
・AIA完全施行後セミナー その2

アメリカ改正特許法 日米の弁護士・弁理士におる実務的解説

アメリカ改正特許法 日米の弁護士・弁理士におる実務的解説

  • 作者: Kirkland & Ellis LLP,深見特許事務所,第一法律事務所
  • 出版社/メーカー: 発明推進協会
  • 発売日: 2013/10/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ずいぶん校正に時間がかかってしまったとのことで、発行が今になってしまったのは多少残念ではあるが、非常に丁寧な仕上がりとなっており、手元に置いておきたい一冊だと思う。

3部構成となっており、その概略は以下の通りであるが、随所にコラムが埋め込まれ、痒いところに手が届く解説になっている(コラムの数は25に上る)。

第1部 改正法の概観
 1. 改正の背景
 2. 改正法の概観
 3. 法改正後の特許戦略
 4. 法改正後の特許訴訟の変化
第2部 改正法Q&A:28の事項
第3部 資料
 1. 米国改正特許法全文(改正履歴付)
 2. AIA修正法
 3. AIA施行日一覧
 4. 庁費用一覧(抜粋)
 5. 日米の特許出願件数、特許訴訟件数の統計資料

中心は第2部のQ&Aであるが、28項目のうち、半分程度がProsecution関係、残りがレビュー等の権利行使に関係するものになっていて、後者の充実が渉外屋にとっては大変嬉しい。関連のコラムでも、ぼんやりとした知識をもっていたところが根拠が示されたり歴史的な背景が示されたりしていて納得感が高かった。